KC-135R “D” C-130H The Last Frontier
18,19日 横田基地日米友好祭が開かれ、様々な軍用機が展示されていますが、展示されていない機体を一部紹介します。
6月初めに横田基地に来て、韓国あたりへ貨物の輸送を行っていた C-5Aギャラクシー(AFRC 69-0002)(テキサス州)ですが、1ヶ月ほど前から動かなくなっていました。やっと18日に飛び立ったようです。写真は7月14日のものです。
尾翼に“ANG” “The Last Frontier” とあるC-130H(82-0057)アラスカ州空軍州兵
7月25日にやってきて、尾翼に“D”とあり、話題を呼んだ KC-135R(63-8019)ですが、調子悪かったようで、8月2日に南東側弾薬庫の近くに移動し、修理を試み、8月14日にターミナル近くの修理棟に近づいて、修理をしていました。友好祭のさなか、18日に離陸しようとタキシングしたんですが、結局ダメで出発できませんでした。
8月3日早朝、修理中の写真です。マーキングは“USAFE”(United States Air Forces in Europe) 在ヨーロッパ米空軍で 機首に“100ARW”とあり、 イギリスのRAF Mildenhall(イギリスのミルデンホール空軍基地でイギリス空軍と共同使用している米空軍の (100 ARW) (351 ARS)所属ということになりますが、すでに沖縄・嘉手納基地に所属が替わっているらしく、エンジンカバーは嘉手納基地のものになっています。
機首にあるイラストには、“100ARW”とこのKCが所属していた部隊名があり、イギリス国旗とアメリカ国旗を背景に“100th BOMB GROUPE” “Est 1942”とあり、第2次世界大戦終盤にドイツ空爆を行った、B-17のイラストがあります。(Estはestablished の略で、確立した、創設したの意)
第2次世界大戦末期、日本軍の真珠湾攻撃を機にアメリカは参戦し、ヨーロッパ戦線においては、イギリスのミルデンホール空軍基地でイギリス軍といっしょにドイツ全土への空爆を展開しました。日本では映画化された、ノルマンディー上陸作戦が有名ですが、米軍にとってはイギリス軍と共同の空爆もナチス・ドイツを無条件降伏に追い込んだ作戦だったと誇りに思っていることが、このイラストでうかがえます。
第二次世界大戦中に英・米軍がドイツ全土に加えた史上空前の空爆は、延べ400回、死者数は60万人に上り、そのうち7万5000人が子供だったといわれています。しかし戦後、ナチによる犯罪の贖罪に一貫して努めてきたドイツでは、これが国民の苦しみとして語られることはほとんどなかったようです。
ナチス・ドイツの戦争犯罪は筆舌につくしがたいほどひどいものですが、しかし、一般市民や子どもたちに責任はないと思います。英・米軍は最初は軍事施設、軍需工場をねらっていたようですが、最後は無差別爆撃となりました。結局戦争は人間を「狂気」にさせ、勝者であれ、敗者であれ、子どもたちや弱い人たちが犠牲になるものです。
8月15日の終戦記念日へ向けて、マスコミも戦争の記憶を風化させないため、様々な特別番組が流されていました。これも非常に大事なことです。しかし 「ドイツが戦争犯罪の贖罪に努めてきた」と紹介しましたが、日本はマスコミも戦争を推進してきたことに無反省で、政権についてきた政党は「戦争犯罪の贖罪」にかかわることは「自虐的」と攻撃してきたわけで、ドイツとの大きな違いを感じます。
NHKの特集番組で「第2次世界大戦で日本人は310万人の命を失った」といってましたが、日本が戦争をおこしたことにより、2000万人のアジアの人々の命を奪ったことは、ある方面の圧力が怖くて、口が裂けてもいえないのかもしれません。そういえばだいぶ前、NHKの戦争に関する番組を自民党がチェックしダメ出しをしていたことが問題になりましたね。
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